大学受験の世界史の論述において大切な勉強法、おすすめの参考書や難関大に合格する上で必要な世界史のインプットとアウトプットの方法を徹底解説しています。難関大の二次試験もしくは本試験で世界史の論述が必要な方はその特徴や対策をぜひ参考にしてみてください。
目次
[大学受験]世界史の論述の形式・特徴・対策



世界史の論述で合格点を最速で取るために習得する必要があるのは「知識・過去問・記述力・読解力」の4つです。また、世界史の論述問題といってもさまざまです。一問一答やナビゲーターを通して知識をインプットして、大学の過去問をみて志望校の傾向を知り、実際に世界史の論述の問題集を通して記述力を鍛えるのが大まかな勉強法です。
世界史の論述問題は文字数別に分かれる
まず、世界史の論述問題の種類についてですが、20~100字程度で簡潔な文章のものが小論術と呼ばれ、150文字程度の論述が中論述と呼ばれます。そして、600字もの長い記述を求める大論述と呼ばれるものまであります。
- 「小論述」・・・100字に満たない短めの論述
- 「中論述」・・・150字程度の分量の論述
- 「大論述」・・・300字を超える特に分量の多い論述
大きく分けると世界史の論述というのは文字数別に3種類に分けることができます。
形式もさまざまで、指定語句が示されるものや、提示された史料や地図から読み取れることを参考に論述するよう求める問題もあります。
世界史の論述問題は模試の偏差値ではなく志望校の研究が重要



世界史の論述を出題する大学の多くは、例年似たような形式・分量を踏襲する傾向にあり、字数や形式が大幅に変わることはめったにありません。
そのため、世界史の論述対策では過去問の分析が非常に大きな意味を持ちます。また、自分の志望校と同じような問題形式の大学の過去問に取り組むことも有効な勉強となるでしょう。
このように志望する大学によって世界史の論述においてどんな対策をすればいいか、どこを重点的に勉強すべきかが大きく変わってきます。そのため、世界史の論述を最短でできるようになるためにやるべきことは自分の苦手分野の把握だけでなく志望校の特徴や頻出分野の範囲を調べ、そこから重点的に勉強するようにしましょう。
世界史の論述対策[インプット]



世界史論述が解けるようになるためには、まずは世界史の一問一答レベルの基礎知識の定着や、共通試験・私立大学入試レベルの問題を解くための学力養成が必要です。
理想的には、高2の秋ごろからインプットを始めておくべきでしょう。基本的には授業進度に合わせてインプットを進めていってよいですが、通っている高校の授業進度があまりに遅く、センター直前になってようやく通史が終わる、というような場合は自学で勉強を進めていきましょう。
さらに、古代から現代までの全時代が論述の出題範囲となるものの、特に多く出題されるのは近現代をテーマとする問題です。このことからも、まだ通史の学習を終えていない段階で論述対策に力を注ぐことはあまり効果的ではないと言えるのです。
世界史の論述対策[アウトプット]



アウトプットの開始時期は、知識のインプットがどれだけ進んでいるかによって決まります。
一般的には、高校3年生の秋までに始めることを1つのタイムリミットとしましょう。高校3年生の夏までは基礎固めに専念するのがよいでしょう。
東京大学や一橋大学など、特にハイレベルな論述が出題される大学を受験する場合は、もっと早く、高校3年生の春には対策を始めて論述に慣れておくことをおすすめします。
ただし、国公立大学の受験生は共通試験対策に力を注ぐことが優先事項です。論述の対策ばかりで他の科目や世界史の基礎がおろそかになり、第二次試験に進むことができない(足切りされてします)のは本末転倒になってしまうので気をつけましょう。
【縦の流れ】
「縦の流れ」とは、各国で起こった出来事を時系列で見る流れです。縦の流れは世界史を勉強する上で基礎となるため、横の流れを掴む前に勉強することをおすすめします。
縦の流れを追うことによって、1つの国の歴史や出来事を物語のように把握することが可能です。その国でどのようなことが起こったのかを掴む際に役に立つでしょう。
【横の流れ】
「横の流れ」とは、ある国である出来事が起こった際に、他の国ではどのようなことが起きているのかという流れです。世界史を勉強するにあたって、さまざまな国の時系列が混ざって混乱するという方は横の流れを理解できていない可能性があります。
縦の流れだけで世界史を覚えてしまうと、年代などがバラバラになってしまいます。 横の流れを把握するためには、ノートを1冊用意して自分で年表を作ることをおすすめします。
年代を書いた後、その時代に起きた出来事を記述しましょう。自分で年表を作ることによって、頭の中の知識が整理されます。
また、空いているスペースに地図を添えておくと、より理解を深めることが可能です。
世界史論述の対策におすすめの参考書




みるみる論述力がつく世界史
基本編」「発展編」に分かれた構成です。
「基本編」では「よくある解答」に対する辛口採点と、具体的にどの部分を改善すべきかが詳細に解説されています。また、合格答案に必要な知識について教科書の該当ページを利用した空欄補充が掲載されています。
「発展編」では各問題について「論述解法の手順」を7つのステップを踏んで解説しています。
段階式 世界史論述のトレーニング
100字未満→100~180字論述→200~250字論述→300字以上の大論述とだんだん字数を増やしていくので、初心者でも無理なく取り組め、最終的には実戦的な論述力が身につけることができるオススメの一冊です。
また、採点ポイントが細かく記されているので自己採点もしやすい内容となっています!
判る!解ける!書ける!世界史論述
この参考書は4章構成になっており、第1章「入門編」では、論述学習の大前提となる基本が身につく。第2章「通史研究編」では、全時代・全地域の論述ポイントが把握できる。第3章「テーマ史研究編」では、一歩進んだ応用力が鍛えられる。第4章「練習問題」では、ワンランク上の解答力が養われる。ポイントを見極める例題75、実力アップの練習問題116を収録。
世界史を勉強する際に、ただ闇雲に年号や用語を暗記しても効果が薄いです。意識すべきことは、世界史全体の流れを掴むことです。 世界史の流れには、縦の流れと横の流れの2つの軸があります。
【大学受験】世界史オススメの参考書




タテから見る世界史
先ほど述べたように、世界史の勉強に大切なのは物事の流れを「タテの流れ」で見ることと「ヨコの流れ」で見ることの2点が重要となってきます。 この参考書では世界史の流れで大切なタテの流れを学べる参考書となっています。
「世界史の流れがつかめない…」という人へ。 世界史の教科書は古代~現代という時代の区切りで書かれているため、ローマの次はインド、その次は中国…とどんどん地域が飛んでいきます。そのため「通史の流れがイマイチつかめない」という悩みを抱えている人が非常に多いです。
この参考書では各国・地域ごとに通史を一気に整理して解説しているので、流れを簡単に理解することができます。 「ヨコ」を問う問題を解くためには、「タテ」の知識が不可欠です。
「ヨコのつながり」がわからない、という人は「タテの流れ」を理解できていないということが多いです!
ヨコから見る世界史
先ほど述べたように、世界史の勉強に大切なのは物事の流れを「タテの流れ」で見ることと「ヨコの流れ」で見ることの2点が重要となってきます。
この参考書では世界史の流れで大切なヨコの流れを学べる参考書となっています。世界史全体を時代ごとにヨコ割りにして整理し、同じ時代に他地域で起こった別々の出来事の因果関係を読み解いていきます。
特に上位校の入試問題では、世界史全体を「ヨコから問う」問題が主流となっています。また、知識量が重要と思われがちな正誤問題の対策も、出来事の相互の関連性を考えながら学ぶことがカギとなります。
論述問題でも「ヨコ」の流れが問われます
時代と流れで覚える! 世界史
この参考書は、176ページ、77題と非常に少なく感じますが、この中に必要な情報は凝縮されており、これを一冊完璧に仕上げることで、関関同立程度の問題であれば、8~9割程度の点数はとることができます。 後述する、一元化という作業により、さらに内容を深めていくことも可能です。
古代から現代まで、重要な事項はほぼ網羅されています。 左ページは、資料集のように図や写真で説明されており、右ページに問題があるという見開きの構成です。難関私大で出題されるような比較的マイナーな語句もある程度載っています。
漫画の他にも、世界史の参考書やおすすめ勉強法が知りたい方へ!



世界史で何から始めたら志望校に逆転合格できるのか知りたい方へおすすめ
大学受験の世界史の勉強法として知らなければならないのは、自分にあった参考書と過去問に11月までに入る上でいつまでに基礎を固めていつから応用の問題を解くのかといった勉強計画が重要になります。この記事では、おすすめの参考書や独学で勉強していく上での共通試験へ向けての勉強法や2次試験へ向けての勉強法を徹底解説しています。
早慶、旧帝大など難関大志望におすすめ。世界史の論述の勉強法や対策を解説
世界史の論述はもちろん旧帝大などを志望する人には必要ですが、論述が必要ない大学も数多くあります。ただ論述は世界史の勉強において時代の流れの整理や時代の年号の整理に非常に役立つためぜひそこで悩んでいる方は活用してみてください。