化学を勉強したいけど何をしたらいいかわからない、難関大学に合格したいけどどの参考書を使えばいいかわからない、どんなルートで勉強すればいいかわからない、そんな人に向けて東大化学8割越えの私が化学の参考書のルートをレベル別で紹介します!
目次
受験で一番役立つのは化学だ!
受験において、一番コスパがいい教科は化学だと僕は考えます。数学や物理と違って問題に左右されることが少ないからです。パターン問題が8割を占めるため、先ほどの参考書のルートに従って勉強すれば、非常に安定して高得点をとることができます。私は化学を勉強したおかげで東大に合格することができました。受験戦争を勝ち抜きたいなら、化学を極めましょう!
逆転合格を目指す大学受験生に向けて、化学のおすすめの参考書や問題集、その参考書や問題集の特徴やレベル、理論化学・無機化学・有機化学それぞれのおすすめの勉強法といった高校生が知りたい情報について紹介していきます。
高校化学には化学と化学基礎、化学は理論化学・無機化学・有機化学に分類することができます。
今回はそれぞれの科目ごと、レベルごとにおすすめの参考書、勉強法を紹介していきます。合わせて参考書の選び方や活用方法も紹介するため参考にしてみてください。



化学の参考書ルートは?
化学の対策は、高二の春から始めるのがベストです。高一までは理科を本格的に始めるよりも数学や英語を固める方がよいからです。大体二つの参考書を完璧にすれば、化学は解けるようになります。
まずは、自分のレベルに合わせた化学の参考書ルートに沿って勉強して、その後、高三の冬ごろから自分の志望校の過去問に取り掛かってください。
MARCH・地方国公立レベルの化学の参考書ルート
鎌田の化学シリーズ(高二の春〜高二の秋)



この参考書は講義形式で丁寧な解説がなされている参考書で、化学が苦手な人にもおすすめです。また、暗記事項がまとめられている小冊子もついており、知識が簡潔に整理されます。この参考書を終える頃には日大や、MARCHの簡単な問題は解けるようになっています。
セミナー化学(高二の冬〜高三の夏)



この参考書は章の初めに分野の簡単な知識や解説が載っていて、その後の例題問題や基本問題を解いていくうちに知識の定着を図っていく問題集です。
練習問題の中には骨がある問題もあり、0から始める人でもしっかりやれば、共通テストで7、8割を安定して取れるようになります。この参考書は高三の夏までに仕上げてほしい参考書です。
早慶・難関国公立レベルの化学の参考書ルート
基礎問題精巧(高二の夏〜高二の秋)



この問題集はまず、簡単な例題が載っていて、精読という形でとても細かい解説が載っています。そこを重点的に読むことで、化学の知識を定着させることができます。
先ほど書いた鎌田の問題集と性質が似ているので、自分の好みに合う方に取り組んでください。
重要問題集(高二の冬〜高三の夏)



この参考書はA問題とB問題に分かれていて、A問題は少しやさしめの問題が、B問題はかなり難しめの問題が載っています。おすすめの使い方はA問題だけを何周かして完璧に定着させます。
B問題は難しい問題もあるので全て解く必要はないのですが、自分が得意だと思う分野や、好きだと思う分野を重点的にやるのがいいです。この問題集を完璧に仕上げている頃には、化学にかなりの自信を持てるようになっていると思います。
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国公立医学部・東大京大レベルの化学の参考書ルート
標準問題精巧(高二の冬〜高三の夏)



かなりレベルの高い参考書です。標準と謳っている割にすごい知識が要求される問題も入っています。特徴としては、かなり問題数が少ないです。その代わり、難関大学で問われるような典型問題が厳選されています。
この問題集を完璧にする頃には、レベルの高い大学の問題がほぼ全てパターン問題だと思えるようになるはずです。地方国公立レベルの大学の化学の問題はほぼ満点が取れてしまう状態になっています。
化学の新演習(高三の夏〜高三の冬)



言わずも知れた化学の受験界隈で最も難しい参考書です。問題の質ももちろんですが、問題の量もとても多くやり切るにはかなりの労力と時間が必要です。ですが、私はこの参考書のおかげで東大に入れたと言っても過言ではありません。
高二の秋頃から初めて(少し先取りしていましたが)、本番直前までに5周ほどこなしました。化学の問題を見て解けない問題がないと思えるほどに自信が尽きます。受験化学で無双するなら、この一冊です!
化学の参考書を使う時のポイント
化学の参考書を使う時のポイント1 問題集を回すスピードを意識しよう
化学はかなり暗記が必要とされる教科です。下の図を見てもらって分かる通り、参考書を回す時にかなりの時間をかけてしまっては記憶は定着しません。



できるだけ早いスピードで何周も解いて一冊の参考書を完璧にすることが、一番大切なことです。数学と違って、化学はいかに多くの問題を覚えるかが勝負なので、わからなければ答えを見てもいいです。
もちろん、わからなかった問題はちゃんと復習をして、しっかりとした理解を深めていってください。
化学の参考書を使う時のポイント2 一冊を丁寧に仕上げよう
これは化学に限らずどの教科にも通用することですが、問題集は何冊にも手を出して中途半端になるよりも、一冊をこれでもかというくらいみっちりやった方がいいです。参考書を何冊も買っただけで勉強した気になっていませんか?自分がこれだと思った参考書を丁寧に仕上げましょう。
化学の参考書を使う時のポイント3 知識タイプと演習タイプの2種類の問題集を活用しよう
参考書には二種類あると序盤で説明しましたが、知識タイプと演習タイプの2種類の参考書があると、知識タイプでインプットを行い演習タイプでアウトプットをする、演習タイプでわからなかった部分を知識タイプで調べるという往復ができます。
どちらかではインプットかアウトプットが欠けてしまうため、どちらの参考書を持っていることが重要です。
化学の参考書を使う時のポイント4 理論化学から入ろう
理論化学の知識は無機化学と有機化学を理解するために必要なものです。なので、理論化学を理解を深めれば自然と無機化学の暗記も容易になるでしょう。
このことから化学の勉強は、理論化学を優先して勉強するようにしましょう。
参考書から過去問へのシフトの仕方



過去問はいつから使い始めたらいいの?
化学の過去問は高三の夏か秋頃から使い始めるのがベストです。本番までに過去10年分(少なくとも5年分)は解いてほしいので、それを見越して過去問に取り掛かるのが理想です。
参考書から過去問にどう乗り移ればいい?
過去問は大学がどんな問題を出すかを教えてくれるものになっています。参考書を解くノリで問題を解いて答え合わせをするだけでは、過去問を50%も使い切れていません。
答え合わせをする際はまず解答を見て自分の回答と合っているかどうかだけ、◯✕を付けましょう。もし間違えた問題があった場合はすぐに解説を見るのではなく、なぜ間違えたのか自分で熟考してみてからどうしてもわからなければ解説を見る手順にしましょう。
過去問に限らず参考書を解く際にも同じ手法が有効的です。徹底的に自分の頭で考える力を付けることが大事です。
どのような形式で問題が出ているかを把握して、時間配分にも気をつけて問題に取り組んでください。物理や生物と同じ時間で解かなければいけない大学は一緒に解いて本番形式の演習もしてください。
東大生直伝!やっててよかった化学の勉強法
化学を勉強する時の大前提
まず、化学は暗記教科だと割り切ることです。化学では、反応式や物の色など覚えなければいけないことがたくさん出てきます。なぜそのような反応をするのか、そのような色になっているのか。
そのようなことを考え出すとキリがありませんが、高校の化学の範囲では説明がつかないことも多いです。なので、割り切って覚えてしまうことが大学受験の化学を乗り越えるために一番大切なことです。
その中で暗記したもの同士の結びつきを意識すると非常に良いでしょう。暗記したものが繋がっていけば、自然と脳にも入りやすくなるためおすすめです。
理論化学編
理論化学は問題をいかにパターンに落とし込んで、早く計算できるかにかかっています。パターン化することは、問題をたくさん解くことによってできるようになります。意外に求められるのは、計算力です。有効数字の計算をいかに早くできるかが重要です。私は理論の複雑な計算が絡む問題を解きあさって、通用する計算力を身につけました。
無機化学編
無機化学はたくさんの物や色や性質を覚えなければいけません。覚える時のコツは科学の資料集に載っている写真と一緒に覚えることです。視覚情報も同時に入れてあげることで、確実に覚えることにつながります。
有機化学編
有機化学は一番パターン化しやすい分野です。無機化学より覚えることは少ないですが、覚えることは結構あります。しかし、一度覚えてしまえば、パズルのように当てはめるだけです。つまり、パズルのパターンを覚えれば終わりです。問題演習量が一番物をいう分野です。
化学の参考書の選び方は?
化学の参考書の選び方①自分のレベルにあったものを選ぶ
まず自分のレベルを把握して、自分のレベルに合った参考書を選ぶことが非常に大切です。
自分のレベルに合った参考書とは、2つ考えると良いでしょう。今のレベルとこれから目指すレベルです。
今のレベルは、参考書をめくってみて解けそうだなと思える難易度、直近の模試や定期テストなどの結果を見て判断しましょう。
そして目指すレベルはこれから自分が辿りつきたいレベルを想像するとわかりやすいです。
これらの2つから2冊とも購入してステップアップしていくのもいいですし、間を取って中間レベルから始めても良いでしょう。
化学の参考書の選び方②分野別で選ぶ
理系科目がある大学を受験する方は特に、深く理解したいという方は理論化学、無機化学、有機化学それぞれで理解を深めるのもおすすめです。
よくあるのが一冊に三分野まとまっている参考書がありますが、一冊に凝縮されている分、理解度が浅くなってしまうことがあります。
そのためそれぞれ詳しく説明されている参考書を購入すると詳しく勉強することができ、詳しいところまで聞かれる問題でもなんなく回答することができるでしょう。
先ほど紹介した、鎌田の化学のシリーズがそれにあたります。分野別の問題集を探している人がいれば、鎌田から始めてみることをお勧めします。
化学の参考書の選び方③参考書の中身で選ぶ
参考書のタイプには以下のようなものがあります。
知識タイプ:教科書のように暗記事項や解説を掲載しているタイプ
演習タイプ:演習問題と、演習問題の解説を掲載しているタイプ
それぞれにメリットとデメリットがあり、場合によって使い分けましょう。暗記をするべきときは前者、計算問題など実践的な問題演習を鍛えるときは後者のように選ぶ必要があります
特に参考書をネットで購入するときは、中身が見えにくいため参考書のタイプがどうなっているかはしっかりと把握した上で購入すると間違いなく入手することができます。
化学のおすすめ参考書は?



化学のおすすめ参考書 知識タイプ 化学の新研究



三省堂の「化学の新研究」は理系の大学受験生におすすめの参考書です。基礎的なことからハイレベルな内容まで幅広く収録されている参考書です。
大学受験生限らず、高校の化学の授業の補助として使いたい高校生にもおすすめな万能な参考書になります。
「化学の新研究」の特徴は、教科書や資料集より詳しく、中には高校の範囲を凌駕する内容を含む圧倒的な解説量です。丸暗記しようというより、教科書や授業で物足りない部分を補ったり、あまり理解していないポイントについて詳しく知るためのものとして扱うのが良いでしょう。
問題集の解説を見てもよく解説が理解できないとき、教科書を見ても内容がよく理解できないときなどに詳しいこの本の解説を見てみるとわかるといった、「辞書」のように活用していただくのが良さそうです。
化学のおすすめ参考書 演習タイプ
演習タイプの問題集は、先ほど紹介した参考書になります。自分がどの程度まで理解しているのか、どのくらい化学が解けるようになりたいのか、他の教科とのバランスも考えながら、自分に合った参考書を選んでください。
化学の共通テスト対策はいつからするべき?
共通テスト対策はどこの大学を受けるにしてもやるべきです。なぜなら、問題形式が独特で、形式に慣れておかないと、足元を掬われかねないからです。私は十一月ごろから対策を始めましたが少し遅かったかも知れないと後悔したくらいです。なので、九月ごろから共通テスト用の問題集を使って対策をするべきです。
どんな教科にも通ずることですが、 勉強しなければならない対策事項があった場合は、早めに参考書などに目を通しておき、いつから始めるべきかスケジュールを立てるようにしましょう。早めに対策を立てることで、もっと早めに対策を始めるべきだった…と後悔することは少なくなるでしょう。
共通テスト総合問題集 化学



化学の共通テスト対策で一番オススメのテキストは、河合塾の共通テスト総合問題集です。本番を想定した良問が多数収録されており、化学の共通テスト形式の問題に慣れるという点では最適の問題集となっています。
大学受験の化学の勉強は塾で学ぶ必要はある?



化学の勉強は基本的に塾に行かず独学でも問題ありません。どの科目でも独学で対策することができるので、化学も当てはまります。
化学を独学で進める場合は、勉強計画をしっかりと立てて挑むことが最重要です。共通テストや二次試験のスケジュールに間に合わなかったということがないように、計画的に進めましょう。
塾で化学を学んだ方が良い大学受験生



難関大の入試の化学で高得点を取りたい大学受験生
特に難関大学の大学受験において、入試問題の理科の配点が数英と同じかそれ以上の理系の学部・学科が存在します。
数英に不安を感じ、化学の方が得意という学生も一定数存在します。そういった大学受験生は化学で高得点を取り、数英をカバーしようと考えていると思われます。ですが、独学だけでは難関大の数英をカバーするには限界があります。
塾や予備校に通うことで更なる応用力をつけることが可能です。それに、塾や予備校の中には、皆さんの志望校の大学受験問題を専門として扱う講師が存在します。そういった環境で化学を学びたいと考える学生は塾や予備校に通うことをおすすめします。
独学、自学自習で化学を学んだ方が良い大学受験生



偏差値70以上ではなく偏差値50〜65の大学、つまり早慶以下の大学を志望する理系であれば、独学の方が効率よく効果的に対策ができると思います。偏差値70以上の大学であれば、かなりの難易度であり、予備校の授業などの解説を受けない限り自分ではどう頑張っても理解できないということがよくあります。
ただし、早慶以下の大学を志望するのであれば、参考書を使って独学でも十分に対策は可能だと思います。
他にも、化学の参考書やおすすめ勉強法が知りたい方へ!



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